2017年の日本の世界遺産候補は「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」か!?

沖ノ島

産経ニュースによると、日本の世界遺産候補を決める文化審議会の特別委員会で、平成29年(2017年)の日本の世界文化遺産登録を目指す候補として、「『神宿る島』宗像(むなかた)・沖ノ島と関連遺産群」を選んだことが報道されています。
最終的には来年2月1日までに正式な推薦書をユネスコに提出し、2017年の夏ごろに開催される予定の世界遺産委員会で、世界遺産としての登録可否が決定します。

沖ノ島のここがすごい!

沖ノ島は福岡県宗像市の島で、九州本土からは約60kmはなれたところに位置します。
外周は約4kmの小さな島ですが、神が宿る島と呼ばれており、島全体が御神体で山の中腹には宗像大社社沖津宮があります。

日本列島と朝鮮半島の間に位置するこの沖ノ島は、朝鮮半島と日本との海を越えた交流が頻繁に行われた4世紀後半から10世紀近くまで、航海の安全を祈る船乗りから数々の貴重な奉献品が奉納され、大規模な祭祀が行われていました。

その後、遣唐使の廃止などを受け、祭祀が終了するとともに島の歴史が埋もれていきましたが、江戸時代~明治大正、昭和にかけて国防の観点から島に人が配置されるようになり、徐々に島の様子が世間に知られるようになりました。

第二次世界大戦後に複数回の大規模な発掘調査が行われ、数々の祭祀遺物が発見。
関連する遺物全てが国宝に指定されているため、海の正倉院とも称されます。

制限されている一般人の立ち入り

島全体が信仰の対象であるため、厳しい上陸制限が課されています。
一般人が立ち入れるのは、毎年5月27日の日本海海戦を記念して開かれる現地大祭のときに200人限定です。
また、過去より女人禁制の伝統があり、今でも女性の上陸は禁止されています。

最近は九州の世界遺産が熱い!

ちなみに、今年は九州を中心とした「明治日本の産業革命遺産」が登録されました。
来年2016年の日本の世界遺産候補は「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」(長崎、熊本)となります。

そして再来年は「宗像・沖ノ島」。

九州の世界遺産快進撃が続きそうです。