紀伊山地の霊場と参詣道(通称:熊野古道)

紀伊山地の霊場と参詣道(通称:熊野古道)

概要

太平洋を臨む本州最南端の半島にある紀伊山脈の森の奥深くに広がる三つの霊場(吉野・大峰,熊野三山,高野山)は
奈良や京都といった古代の都への参詣道によって結びついています。
これらの霊場や参詣道と周辺の森が日本古代からの伝統的な自然崇拝である神道と中国と朝鮮半島からもたらされた
仏教との融合を反映した文化的景観をつくっています。307キロに及ぶこの参詣道でそれぞれの霊場が結ばれており,
全体で495.3ヘクタールという広大なの登録エリアをカバーしています。
これらは周辺の森林景観と共に,1200年以上に渡って永続的かつ並はずれて良好に記録された信仰の山の伝統を反映しています。

登録基準

(ii) ある期間を通じてまたはある文化圏において、建築、技術、記念碑的芸術、都市計画、景観デザインの発展に関し、人類の価値の重要な交流を示すもの。

紀伊山地の霊場と参詣道を形成する構成資産は、日本古来からの神道と大陸から伝来した仏教との類稀なる融合で、東アジアの宗教文化の交流と発展を現代に伝えています。

(iii) 現存するまたは消滅した文化的伝統または文明の、唯一のまたは少なくとも稀な証拠。

紀伊山地の神社や仏教寺院、そしてそれらに関連する宗教的な儀式は、千年以上にわたる日本の宗教文化の発展についてひときわ優れた証拠性を有しています。

(iv) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

紀伊山地は神社・寺院建築のたぐいまれな形式の創造の素地となり、それらは日本の紀伊山地以外の寺院・神社建築に重要な影響を与えた。

(vi) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。

(iv)と同時に、紀伊山地の遺跡と森林景観は、過去1200年以上にわたる聖山の持続的で並外れて記録に残されている伝統を反映している。

英語名

Sacred Sites and Pilgrimage Routes in the Kii Mountain Range

遺産種別

文化遺産

世界遺産登録時期

2004年

構成資産

  • 吉野・大峯エリア
    • 吉野山
    • 吉野水分神社
    • 金峯神社
    • 金峯山寺
    • 吉水神社
    • 大峰山寺
  • 熊野三山エリア
    • 熊野本宮大社
    • 熊野速玉大社
    • 熊野那智大社
    • 青岸渡寺
    • 那智大滝
    • 那智原始林
    • 補陀洛山寺
  • 高野山エリア
    • 丹生都比売神社
    • 金剛峯寺
    • 慈尊院
    • 丹生官省符神社
  • 参詣道
    • 大峯奥駈道
    • 熊野参詣道
      • 中辺路
      • 小辺路
      • 大辺路
      • 伊勢路
    • 高野山町石道

所在地

和歌山県・奈良県・三重県

吉野山(奈良県)

熊野本宮大社(和歌山県)

高野山(和歌山県)

観光客数

約351万人(2017年)

高野山、田辺・中辺路・百間山・南部の観光客数(和歌山県の観光客動態 | 和歌山県

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おすすめ旅行プラン

おすすめ宿泊数(大阪から行く場合)

日帰りから可

おすすめ交通手段(大阪から行く場合)


(見所が広範囲に渡っており、またバス・電車の本数も多くないため車での観光が便利)

必要な体力

★★★★★☆☆☆☆☆
熊野古道は昔の「参詣道」であり、熊野の魅力を楽しむためには参詣道を実際に歩いてみることをおすすめする。

旅行日程例

予算の目安

5000円~(日帰り)

熊野古道周辺の観光地

川湯温泉「仙人風呂」:冬季限定ですが、熊野川の支流である大塔川の川底から沸く73度の源泉と、大塔川の清流が混ざり合い、程よい温泉ができます。毎年12月~2月頃限定で登場。野趣あふれるを大露天風呂は必見です。

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