日光の社寺

日光の社寺

概要

 日光の社寺は、優れた自然環境の中にある二つの神道としての神社(東照宮及び二荒山神社)と仏教寺(輪王寺)にある103の宗教的建造物から成る登録遺産で、栃木県日光市にあります。
これらの宗教的建造物の多くは17世紀に造られ、様々な視覚的な効果を生み出すように山の斜面に配置されています。

 最も古い建造物は、8世紀に僧侶らによってこの神聖なる日光の山々の斜面に造られたとされています。
今日では、これらの建造物は、宗教的習慣の保存だけでなく、何世紀にも渡る建造物の保全と修復をも立証するものとなります。
それらは日本の歴史とも密接に結びついており、著名な将軍・徳川家康(1543-1616)の墓との関連が深くあります。

 この遺産の特異な点として、長期的に価値のある遺産の組み合わせということが挙げられます。
50.8ヘクタールに及ぶこの遺産は、積年の伝統的崇拝、非常に高いレベルの芸術的功績、建造物と周囲の自然が織りなす印象的な景観を示すもので、国家の記録の宝庫としての役割も果たしています。

登録基準

(i) 人類の創造的才能を表現する傑作。

日光の社寺は天才的芸術家によって造られた建造物で、周囲の自然と人々によって造られた社寺とが調和することにより、さらにその芸術性が高められています。

(iv) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

日光の社寺は、江戸時代の建築様式を神社と仏教寺院に反映した素晴らしい事例です。東照宮と日光山輪王寺の大猷院霊廟の「権現造り」は、その後の日本における社寺建造物に大きな影響を与えました。それらの社寺を建造した人物たちの独創性と創造性は、顕著で傑出しています。

(vi) 顕著で普遍的な意義を有する出来事、現存する伝統、思想、信仰または芸術的、文学的作品と直接にまたは明白に関連するもの(この基準は他の基準と組み合わせて用いるのが望ましいと世界遺産委員会は考えている)。

その周辺の山々を含んだ日光の社寺は、現在も受け継がれる「山や森は神聖な意味を持ち信仰の対象である」という人と自然との関係性における神道の考え方を現在に伝える優れた事例です。

英語名

Shrines and Temples of Nikko

遺産種別

世界文化遺産

世界遺産登録時期

1999年

構成資産

以下の社寺および各境内や周辺の建造物を含む。

  • 日光東照宮
  • 日光二荒山神社(別宮本宮神社、別宮滝尾神社を含む)
  • 日光山輪王寺(大猷院霊廟を含む)

所在地

栃木県

日光東照宮

日光二荒山神社

日光山輪王寺

観光客数

318万人(2017年)

二社一寺の観光客数(栃木県/平成29(2017)年栃木県観光客入込数・宿泊数推定調査結果について

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おすすめ旅行プラン

おすすめ宿泊数(大阪から行く場合)

2泊~がおすすめ

おすすめ交通手段(大阪から行く場合)

電車+バス(普通に行くよりも、ツアーのほうが割安です)
(日光駅~日光東照宮まで、世界遺産めぐりバスが運行している(乗り降り自由で1日500円))

必要な体力

★★★★☆☆☆☆☆☆
日光東照宮周辺は階段が多い。

旅行日程例

初日:新大阪~東京(新幹線2.5時間)、東京~宇都宮(新幹線1時間弱)、宇都宮~日光(在来線40分程度)で到着。新大阪の始発新幹線に乗ることができれば、午前には日光に到着。日光東照宮等の世界遺産登録地域を見学。周辺で宿泊。
二日目:日光江戸村観光。余裕があれば中禅寺湖も。周辺で宿泊。
三日目:二日目に中禅寺湖を見学できなかった場合は、中禅寺湖へ。または、帰りに東京によって東京観光もありです。

予算の目安

新大阪~東京~宇都宮~日光(新幹線、在来線):往復3万5千円程度
宿泊:1万円程度×2泊

日光の社寺周辺の観光地

日光江戸村:世界遺産を楽しんだ後は、江戸時代の生活を体験。
中禅寺湖:紅葉が美しく、日本百景の一つにも選定されている。
鬼怒川温泉、草津温泉、伊香保温泉、中禅寺湖温泉等:ちょっと足を伸ばすと、温泉も楽しめます。