目次
概要
小笠原諸島は東京の南海上およそ1000km、太平洋の北西に位置します。
世界遺産の構成資産は、南北約400kmに渡って散在する30以上の島々から構成され、大きく父島、母島を含む小笠原群島と、硫黄島を含む火山列島からなり、伊豆・小笠原海溝に沿って点在します。この島々のうち、現在は父島、母島にのみ一般住民が住んでいます。
登録エリア面積は合計7939ha(地上:6358ha、海上:1581ha)となります。
小笠原諸島はその多くを亜熱帯森林と乾性低木林で覆われています。
それら森林には、440以上の様々な植物種が存在しますが、植物全体で40%、樹木に限れば70%が小笠原諸島の固有種となります。
また、カタツムリについては100種類以上の固有種が存在する、世界遺産として価値の高いエリアになっています。
小笠原諸島は一度も大陸と陸続きになったことがない海洋島で、今なお続く生態系の進化過程を観察することができます。さらには、適応分散により生じた固有種が数多く見られるとともに、海洋島独特の進化様式も形成されており、こういった環境が顕著な進化の見本であるとして世界遺産に登録されました。
登録基準
(ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
資産の生態系は様々な進化の過程を反映しており、それは東南アジアおよび北東アジア起源の植物種の豊かな組み合わせによって現されている。
また、そのような進化の過程の結果、固有種率が極めて高い分類群がある。
植物相では、活発な進行中の種分化の重要な中心地となっている。
小笠原諸島は、陸産貝類の進化および植物の固有種における適応放散という、重要な進行中の生態学的過程により、進化の過程の貴重な証拠を提供している。
小笠原群島の島の間の、時には島の中における細やかな適応放散の数々の事例は、種分化および生態学的多様化の研究、理解の中核となっている。
この特徴はさらに、陸産貝類などにおける絶滅率の低さにより、強化されている。
英語名
Ogasawara Islands
遺産種別
世界自然遺産
世界遺産登録時期
2011年6月24日(第35回世界遺産委員会(フランス/パリ))
構成資産
- 父島(一部地域)
- 母島(一部地域)
- 北ノ島
- 聟島
- 媒島
- 嫁島
- 弟島
- 兄島
- 西島
- 東島
- 南島
- 向島
- 平島
- 姪島
- 姉島
- 妹島
- 北硫黄島
- 南硫黄島
- 西之島
- 各島周辺の岩礁・海域
所在地
東京都
父島
母島
出典:小笠原村観光パンフレット
その他の構成資産の所在地
観光客数
約3.3万人(2017年)
小笠原諸島観光客数より(管内概要|小笠原支庁)
その他の日本の世界遺産の観光客数ランキングはこちら。
日本の世界遺産 観光客数ランキング
おすすめ旅行プラン
おすすめ宿泊数(大阪から行く場合)
1週間以上
(東京⇒父島のフェリーが片道25時間程度で、週1,2便程度しかありません)
おすすめ交通手段(大阪から行く場合)
新幹線+フェリー
(小笠原諸島には民間人が利用できる空港が存在せず、フェリーでのアクセスのみとなる。唯一のアクセス手段であるフェリーの小笠原丸は東京港から就航しているので、東京までは新幹線でアクセスするのが比較的楽である。)
必要な体力
★★★★★★★★★★
往復のフェリーがそれぞれ25時間程度かかるため、かなりしんどいです。
また、小笠原ではシュノーケリングやダイビング、小笠原諸島の自然の散策(トレッキング等)がメインとなるため、体力に自信が無い方にはあまりおすすめできる場所ではありません。
旅行日程例
宿泊とおがさわら丸往復チケットがついた「おがまるパック」がお得。
小笠原旅行の計画を立てるには、小笠原諸島旅行の計画の立て方も参考になります。
予算の目安
最低約13万円
(新幹線往復約26500円+おがさわら丸2等船室往復約56000円+宿泊費父島4泊素泊まり20000円(5000×4)+ツアー10000円+食費など20000円)
小笠原諸島の観光地
小笠原諸島の動画
父島:ドルフィンスイムツアー