白川郷・五箇山の合掌造り集落

白川郷・五箇山の合掌造り集落

概要

白川郷・五箇山の合掌造り集落に建つ合掌造りの家は、日本の建築物の中でも希少な建築物です。

本州中部地方の険しく高い山に囲まれた渓谷に位置する3つの村は、人口が多い都市部から隔絶され、孤立していたため、長い間その地域を訪れるには難しい地方でした。
「白川郷・五箇山の合掌造り集落」は、そんな人里離れた山奥にある白川郷の荻町集落、五箇山の相倉集落・菅沼集落の各集落から構成され、岐阜県及び富山県の庄川に沿って位置します。

都市部から隔絶された地理的及び社会的な背景により、この特殊な住居の形は発展を遂げました。
希少な合掌造り家屋の独特な形状は、特に桑の木の栽培及び養蚕に関わる自然環境及びその土地特有の社会的、経済的状況に適応した非常に合理的な構造系となっています。
幕末から昭和初期にかけては、養蚕業がこの地域を支える主な産業で、合掌造りの形状によって、屋根裏に養蚕用の作業場を確保することができるよう工夫された建造物なのです。

この大きな合掌造り家屋は急勾配の藁ぶき屋根を持ち、関連した景観をそのままに保つために必要な多くの周辺の建築物と共に今日まで集団で保存されてきており、これが世界遺産登録の決め手となっています。

登録基準

(iv) 人類の歴史上重要な時代を例証する建築様式、建築物群、技術の集積または景観の優れた例。

白川郷・五箇山の合掌造り集落は、雪深い自然環境や社会的・経済的理由に適応した伝統的集落が今もなお残る、顕著な事例です。

(v) ある文化(または複数の文化)を代表する伝統的集落、あるいは陸上ないし海上利用の際立った例。もしくは特に不可逆的な変化の中で存続が危ぶまれている人と環境の関わりあいの際立った例。

1950年以来の日本の急激な経済変化にもかかわらず、伝統的な合掌造り集落とこれらの村の社会構造が生き残ったことはかなり重要です。その結果、この資産は日本の長い歴史の精神的で重要な証拠を現在まで保存しています。

英語名

Historic Villages of Shirakawa-go and Gokayama

遺産種別

世界文化遺産

世界遺産登録時期

1995年

構成資産

  • 萩町集落(岐阜県白川村)
  • 相倉集落(富山県南砺市(旧平村))
  • 菅沼集落(富山県南砺市(旧上平村)(

所在地

岐阜県(白川郷)、富山県(五箇山)

萩町集落(白川郷)

相倉集落

菅沼集落

観光客数

約176万人(2017年)

岐阜県白川村への観光入込客数(白川村の観光統計 | 白川村役場

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おすすめ旅行プラン

おすすめ宿泊数(大阪から行く場合)

日帰りから可だが、一泊がおすすめ

おすすめ交通手段(大阪から行く場合)

自動車
(公共交通機関は数が少なく、不便なので車で行くのがおすすめ)

必要な体力

★★★☆☆☆☆☆☆☆
駐車場から集落までの歩く距離は長くは無いが、多少の坂道がある

旅行日程例

予算の目安

20000円~

白川郷・五箇山の合掌造り集落周辺の観光地

金沢:北陸の小京都と呼ばれる金沢と白川郷は車で1時間~1時間半程度の距離となり、ちょっと足を延ばせば金沢観光が楽しめます。
飛騨高山:日本の原風景を残す街として有名な飛騨高山も白川郷から1時間弱の距離にあります。飛騨の城下町・商家町の街並みを観光するのも楽しめます。

白川郷・五箇山の合掌造り集落の写真

日本の世界文化遺産 「白川郷・五箇山の合掌造り集落」の写真 | 日本の世界遺産一覧