目次
概要
知床半島は北海道の北東エリアに位置し、世界遺産としては、知床半島の中央部からその先端まで、およびその周辺の海域が登録されています。
知床は、北半球では最も南側で流氷が観測される地域で、その流氷や海流に影響を受けた極めて生産性の高い海洋生態系と、手付かずの原生林が支える陸上の生態系とが相互に作用し、多数の生物が生息しています。
陸上における生態系ではヒグマやエゾシカといった大型の陸上動物や、シマフクロウやシレトコスミレといった絶滅危険種・固有種の生息地となっています。
また、知床周辺の海域においては、多くの海鳥・渡り鳥の繁殖・越冬地となっており、多くのサケ類、あるいはトドやクジラといった海生哺乳類にとっても重要な生息地になります。
登録基準
(ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
知床は、北半球における最南端の流氷到達点で、その影響により世界でも稀にみる海洋生態系・陸上生態系が相互に影響しあう高度な生産性を実現しています。
その相互作用は、溶けた流氷と深海から供給される栄養素により多くの植物プランクトンが発生することから始まります。
この植物プランクトンに端を発し、魚類、鳥類、ほ乳類等による食物連鎖が成立し、海、川、そして森林において活発な生態系を形成しています。
(x) 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。
知床では、シマフクロウや、シレトコスミレといった絶滅が危惧される固有種を含む、北はユーラシア大陸からの生物種、南は本州からの生物種など多くの種類の生物が観察されます。
また、世界でも最もヒグマの生息密度が高いエリアの一つであったり、渡り鳥にとっての重要な経由地でもあります。また、知床は多くのサケ科魚類にとっても世界的に重要な地域で、アメマス、サクラマス、シロザケ、カラフトマスなどの太平洋に生息するサケが遡上する地域となっています。また、オショロコマが生息する最南端の地域としても知らています。
さらに、オオアシカ、アザラシ、シャチ、ミンククジラ、マッコウクジラ、ドールのイルカ、絶滅危惧種のナガスクジラなど、数々の海洋哺乳類の生息地でもあります。
英語名
Shiretoko
遺産種別
世界自然遺産
所在地
北海道
世界遺産登録時期
2005年
観光客数
約121万人(2017年)
斜里町統計データの観光客入込数(観光客入込数(斜里町))
その他の日本の世界遺産の観光客数ランキングはこちら。
日本の世界遺産 観光客数ランキング
構成資産
知床半島の中央部からその先端までの71,000ha(陸域48,700ha、海域22,300ha)
以下を含みます。
- 川
- 岩尾別川
- カムイワッカ川
- ルシャ川
- テッパンベツ川
- アウンモイ川
- ルサ川
- ケンネベツ川
- サシルイ川
- 羅臼川
- 滝
- フレペの滝
- カムイワッカ湯の滝
- カムイワッカの滝
- 湖沼
- 知床五湖
- 羅臼湖
- 山
- 遠音別岳(1,330m)
- 知西別岳(1,317m)
- 天頂山(1,046m)
- 羅臼岳(1,661m)
- サシルイ岳(1,564m)
- 知円別岳(1,544m)
- 知床硫黄山(1,562m)
- 知床岳(1,254m)
- 岬
- プユニ岬
- 知床岬
おすすめ旅行プラン
おすすめ宿泊数(大阪から行く場合)
2泊~がおすすめ
おすすめ交通手段(大阪から行く場合)
飛行機+レンタカー
(知床周辺は公共交通機関は数が少なく不便なので、ついてからは車での移動がおすすめ)
必要な体力
★★★☆☆☆☆☆☆☆
知床五湖やフレペの滝の見学であれば、整備された遊歩道(一部足場が悪い土あり)を数十分~1時間程度歩くのみ。
羅臼岳や羅臼湖へのトレッキングに参加する場合には、かなりの体力が必要。
旅行日程例
予算の目安
10万円~
知床周辺の観光地
知床八景:オシンコシンの滝、オロンコ岩、夕陽台、プユニ岬、フレペの滝、知床峠、知床五湖、カムイワッカの滝
ウトロ漁協婦人部食堂:新鮮な海の幸を食べることが可能!うまい!