目次
概要
屋久島は、九州の最南端より60キロ離れた、生物地理区の区分でいう旧北区と東洋区の境界に位置しています。
その島の形はほぼ円形で、島の中央部には九州最高峰となる宮之浦岳といた山々がつらなり、それらの山地を中心に原生温帯雨林が広がっています。
上述の通り、屋久島には九州最高峰である宮之浦岳(標高1936m)をはじめとする2000m級の山々がそびえ、島を見下ろしており、世界遺産登録エリアは2000m級の山々が存在する島中心部から東、西、南方向へ海岸線まで及びます。
屋久島の生態系は北半球の温帯地域では他に類を見ないもので、沿岸での亜熱帯系の植生に始まり、低山地帯の温帯雨林、山頂付近での高層湿原および冷温帯の温帯草原に至るまで、連続的な植物の垂直分布を見ることができます。
その中でも温帯雨林地域は、年間8000mmを超える高い降水量およびその結果生じる湿潤な環境に適応した豊富な渓流植物と着生植物による屋久島固有の生態系であり、世界的に見ても特殊なものになっています。
およそ1900の種・亜種の植物、16種類の哺乳類、150種類の鳥類が生息し、それらはスギの景観、樹齢1000年を超える「屋久杉」と呼ばれる木々で構成された原生林を含む豊かな生物学的多様性を示しています。
登録基準
(vii) ひときわすぐれた自然美及び美的な重要性をもつ最高の自然現象または地域を含むもの。
小さな島の中に、中心部の山岳地帯とともに、2000m下には海岸線の突出部が存在。
また、他に類を見ない日本スギの優占する良好な生態系を有しています。
(ix) 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。
・他地域で失われつつある温帯地域の原生林という特異な遺構が存在します。
海岸線に沿った広葉樹林、これに続く温帯針葉樹林、さらに中央部の冷帯のササ原まで広がる植生が存在し、自然科学の各分野の研究-生物進化論、生物地理学、植生遷移、低地と高地の生態系の相互関係、陸水学、温帯地域の生態系の変異等-を行う上で非常に重要なものとなります。
英名
Yakushima
遺産種別
世界自然遺産
世界遺産登録時期
1993年
構成資産
面積約500k㎡の屋久島ですが、その約20%にあたる約1万747haが世界遺産として登録されています。
世界遺産として登録されているエリアには、九州最高峰の宮之浦岳をはじめとする2000m級の山々(愛子岳、国割岳、モッチョム岳等)や、西部林道が含まれます。
屋久島西部に位置する西部林道は、屋久島の世界遺産エリアに入ることができる唯一の車道となっています。
所在地
鹿児島県
観光客数
約27万人(2016年)
屋久島観光客数(統計屋久島町 | 屋久島町|人と自然と。世界自然遺産屋久島)
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おすすめ旅行プラン
おすすめ宿泊数(大阪から行く場合)
3泊~がおすすめ。
特に縄文杉を見に行く場合には、往復の登山で丸1日かかるため、最低2泊は必要です。
おすすめ交通手段(大阪から行く場合)
飛行機+α
(屋久島-鹿児島空港間は1日5便程度往復している。また、伊丹空港から屋久島直行便が1日1便ある。島内の主要観光地へはバスで行き来できるが、いろいろ回りたいのであれば自動車or原付がおすすめ。)
必要な体力
★★★★★★★★★★
縄文杉や大王杉を目指す場合は往復10時間以上の山道を歩く必要あり。
旅行日程例
初日:屋久島世界遺産センターや屋久杉自然館等の施設で屋久島について学ぶ、楠川温泉等で移動の疲れを癒す、初日の活動は控えめにし二日目の登山に備える
二日目:縄文杉トレッキング(1日かかります)
三日目:レンタカーにて屋久島一周(おすすめスポット:千尋(せんぴろ)の滝、トローキの滝、大川(おおこ)の滝、屋久島フルーツガーデン、西部林道(ヤクザル、ヤクシカがいっぱい)、屋久島灯台、いなか浜、平内海中温泉等)
四日目:早朝から白谷雲水峡トレッキング、夕方の便で帰宅
時間に余裕があれば、キャニオニングやダイビング等もおすすめです
予算の目安
往復航空券+1泊のツアー(高速船利用) : 3.5万円台~
宿泊(素泊まり) : 3000円前後~
宿泊(2食付) : 7000円前後~
レンタカー : 5000円~/1日
屋久島周辺の観光地
- いなか浜:とても奇麗な砂浜です。是非写真をご覧ください
- 大川の滝:滝壺すぐ近くまでいけるため、迫力があります
- 屋久島灯台:晴れていれば、一面の青い海が見渡せて気持ちいいです
- 横河(よっこ)渓谷:きれいな川です。泳ぐと気持ちいい
屋久島の写真
その他お役立ち情報
屋久島の地図
屋久島島内全体図(島内の観光地だけでなく、各観光地間の所要時間も書いてあるので便利です)
屋久島で宿を探す場合はこちら。地区ごとに民宿地図が開きます。